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見上げ入道 (みあげにゅうどう)

 新潟県佐渡島に伝わる妖怪。

 

 見上げ入道
 見上入道というものは、多く夜中小坂道を上り行く時に出るそうであるが、うっかり上り行くと前面に小坊主の如きものが現われて立塞がる、おやと思うて見るまに大きく高くなり、見上ぐれば見上ぐる程大きく高き大入道になって、遂に後へ仰ぎ倒れるものだそうである、見た初めに、こいつ見上入道だなと気付いた時「見上げ入道見越した」と呪言を言うて前に打伏せば、消去って無事なる事を得ると。

『佐渡の昔ばなし』 不苦楽庵主人 池田商店出版部 1938

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ミアゲニュウドウ 東京などの子供が見越し入道というのも同じもの、佐渡では多く夜中に小坂道を登って行く時に出る。始めは小坊主のような形で行く手に立塞がり、おやと思って見上げると高くなり、後には後へ仰けに倒れるという。これに気づいたときは、
  見上げ入道見こした
という呪文を唱え、前に打伏せば消え去るといい伝えて居る(佐渡の昔話)。壱岐では東京と同じに見越し入道というが、夜中路をあるいて居ると頭の上でわらわらと笹の音を立てる。その時黙って通ると竹が倒れかかって死ぬから、やはり「見こし入道見抜いた」といわなければならぬといって居る(続方言集)。

「妖怪名彙」 柳田國男 1938・1939

参考文献

本 『妖怪事典』 村上健司 毎日新聞社 2000

 

引用文献の底本

本 『佐渡の昔ばなし』 不苦楽庵主人 池田商店出版部 1938
本 『妖怪談義 (現代選書)』 柳田國男 修道社 1956
本 『妖怪談義 (講談社学術文庫)』 柳田國男 講談社 1977

 


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